May 08, 2012
今シーズン初登板の4月7日ボストン戦で脇腹を痛めてDL入りしていたダグ・フィスターが戦列復帰。古巣シアトルを7回73球、被安打4で抑えて終えた。全く危なげなかった。
Detroit Tigers at Seattle Mariners - May 7, 2012 | MLB.com Classic
今日のフィスターの投球内容は、2シーム41%、カーブとチェンジアップがそれぞれ22%ずつで、合計85%。記録上は大半の球種が変化するボールで、なんとわずか2球しか4シームを投げていない。
打者の手元で動く球を多投した結果、ゴロアウト10に対して、フライアウト4と、何度も繰り返し書いてきたように、完全にいつもの「見事なグラウンドボール・ピッチャー」ぶり。
もしシアトルの打者がフィスターに対して、シアトル時代の4シームばかり投げていたイメージで打席に入っていたとしたら、打てるわけもない。
イチローとの対戦では、第1打席に右中間にライナーの二塁打を放ったイチローが、かつでの同僚に貫録を見せたが、これも打ったのは、2シーム。
なおゲームは9回裏にリリーフしたオクタビオ・ドーテルがせっかくのゲームをぶち壊して、シアトルがサヨナラ勝ち。なにか、シアトル時代のフィスターを思い出させるようで、笑うに笑えない。
8回裏に登板したセットアッパー、フィル・コークの出来が完璧だっただけに、デトロイト監督ジム・リーランドの「勝ち運の無さ」も、ここまでくると重症だ。
デトロイトが大金はたいてプリンス・フィルダーを獲得しながら、勝率で5割近辺をウロウロしている原因のひとつは、バッティングが多少湿ってきていることもないではないが、それ以上に、勝ち切れないブルペン投手。(マックス・シャーザーは多少よくなってきている)
アレハンドロ・バルベルデといい、ドーテルといい、先発投手の作る勝ちゲームをキープするだけの力が、今のデトロイトのブルペンにはない。
去年ポストシーズンで大失態を続けたバルベルデだが、ERA5.68、被打率.300、WHIP1.82、セーブ率71.4%というスタッツは、とてもとても、コンテンダーのクローザーと呼べる数値ではない。
デトロイトがいつになったら、この図体がデカいだけの軟弱なクローザーにこだわるのを止めるのか知らないが、他地区で優勝の可能性の無いチーム(例えば、WHIP1.000のミネソタのマット・キャップスでも、宝の持ち腐れになっているサンディエゴのヒューストン・ストリートでも誰でもいい)から、さっさとクローザーを引っこ抜いて補強したほうが、チーム勝率アップにつながって、誰もが幸せになれるのは間違いない。
「MLBのクローザー不足」は、MLB現地記事を読んでいる人ならわかるように、アメリカのスポーツメディアが「優秀なキャッチャーの不足」とともに、最近繰り返し記事にしている話題で、なにもデトロイトだけに限ったことではない。
今シーズン前のストーブリーグで、フィリーズがボストンのクローザー、ジョナサン・パペルボンに、クローザーとしてはありえない大金をはたいたのを見て、「馬鹿なことをするもんだ」と思っていたが、認識を少しは改めるべきかもしれない。(とはいえ、パペルボンのサラリーはやはり高すぎる)
シアトルのブルペンで言うと、既にツイートしたように、スティーブン・デラバーがクローザーとして使える感じがあり、彼のストレートにもう少しコントロールつけばクローザーとして使えそうなので、この夏はブランドン・リーグを高値で売り払う大きなチャンスだと思う。
Detroit Tigers at Seattle Mariners - May 7, 2012 | MLB.com Classic
今日のフィスターの投球内容は、2シーム41%、カーブとチェンジアップがそれぞれ22%ずつで、合計85%。記録上は大半の球種が変化するボールで、なんとわずか2球しか4シームを投げていない。
打者の手元で動く球を多投した結果、ゴロアウト10に対して、フライアウト4と、何度も繰り返し書いてきたように、完全にいつもの「見事なグラウンドボール・ピッチャー」ぶり。
もしシアトルの打者がフィスターに対して、シアトル時代の4シームばかり投げていたイメージで打席に入っていたとしたら、打てるわけもない。
イチローとの対戦では、第1打席に右中間にライナーの二塁打を放ったイチローが、かつでの同僚に貫録を見せたが、これも打ったのは、2シーム。
なおゲームは9回裏にリリーフしたオクタビオ・ドーテルがせっかくのゲームをぶち壊して、シアトルがサヨナラ勝ち。なにか、シアトル時代のフィスターを思い出させるようで、笑うに笑えない。
8回裏に登板したセットアッパー、フィル・コークの出来が完璧だっただけに、デトロイト監督ジム・リーランドの「勝ち運の無さ」も、ここまでくると重症だ。
デトロイトが大金はたいてプリンス・フィルダーを獲得しながら、勝率で5割近辺をウロウロしている原因のひとつは、バッティングが多少湿ってきていることもないではないが、それ以上に、勝ち切れないブルペン投手。(マックス・シャーザーは多少よくなってきている)
アレハンドロ・バルベルデといい、ドーテルといい、先発投手の作る勝ちゲームをキープするだけの力が、今のデトロイトのブルペンにはない。
去年ポストシーズンで大失態を続けたバルベルデだが、ERA5.68、被打率.300、WHIP1.82、セーブ率71.4%というスタッツは、とてもとても、コンテンダーのクローザーと呼べる数値ではない。
デトロイトがいつになったら、この図体がデカいだけの軟弱なクローザーにこだわるのを止めるのか知らないが、他地区で優勝の可能性の無いチーム(例えば、WHIP1.000のミネソタのマット・キャップスでも、宝の持ち腐れになっているサンディエゴのヒューストン・ストリートでも誰でもいい)から、さっさとクローザーを引っこ抜いて補強したほうが、チーム勝率アップにつながって、誰もが幸せになれるのは間違いない。
「MLBのクローザー不足」は、MLB現地記事を読んでいる人ならわかるように、アメリカのスポーツメディアが「優秀なキャッチャーの不足」とともに、最近繰り返し記事にしている話題で、なにもデトロイトだけに限ったことではない。
今シーズン前のストーブリーグで、フィリーズがボストンのクローザー、ジョナサン・パペルボンに、クローザーとしてはありえない大金をはたいたのを見て、「馬鹿なことをするもんだ」と思っていたが、認識を少しは改めるべきかもしれない。(とはいえ、パペルボンのサラリーはやはり高すぎる)
セーブ数の多いクローザー
(セーブ数/登板数、セーブ%)
クリス・ぺレス CLE 11/14 91.7%
フェルナンド・ロドニー TBR 9/15 100%
ジョナサン・パペルボン PHI 9/12 100%
クレイグ・キンブレル ATL 9/11 90%
フランク・フランシスコ NYM 9/14 88.9%
ジム・ジョンソン BAL 8/12 100%
ジャビー・グエラ LAD 8/14 72.7%
クリーブランド、タンパベイ、ボルチモアと、好調チームのクローザーが見事に並んでいる。やはり、信頼できるクローザーがいるチームは確実に勝率をアップできる。
MLB Baseball Best Closers of 2012 - Major League Baseball - ESPN
セーブ数の少ないクローザー
(セーブ数/登板数、セーブ%)
スコット・ダウンズ LAA 2/11 50%
フランシスコ・コルデロ TOR 2/11 50%
ラファエル・ドリス CHC 2/15 66.7%
ヒース・ベル MIA 3/11 42.9%
ジェイソン・モット STL 4/11 80.0%
ヒューストン・ストリート SD 4/10 100%
ヘクター・サンチアゴ CHW 4/10 66.7%
こちらのリストには、LAAやMIAのように、「下馬評が高かったのに、順位が低いチーム」がズラリと顔を揃えている(笑)
シアトルのブルペンで言うと、既にツイートしたように、スティーブン・デラバーがクローザーとして使える感じがあり、彼のストレートにもう少しコントロールつけばクローザーとして使えそうなので、この夏はブランドン・リーグを高値で売り払う大きなチャンスだと思う。
デラバーってピッチャーは、ストレートのコントロールをもう少しつけたら、クローザーいけるかもしれんね。そしたらブランドン・リーグはトレードできる。
— damejimaさん (@damejima) 5月 6, 2012