March 30, 2014

Ebbets Field

今は現存しないブルックリンのエベッツ・フィールド(1913年開場)の「ライト側」、あるいは、現存する最古のボールパークであるフェンウェイ・パークの「レフト側」には、ごくわずかな数の外野席しかない。
こうした「古い時代のボールパーク」では、外野席の形状が、左右非対称どころか、「外野席が、レフトかライトのどちらかしかないといっても過言ではないような、偏った形をした球場」があり、さらにさかのぼると、「外野席そのものが存在しない球場」さえみられる。

エベッツ・フィールドエベッツ・フィールド

わざと左右対称な球場ばかり作ったクッキーカッター・スタジアム時代を除けば、むしろ「MLBのボールパークはもともと左右非対称につくられているのが普通」ではある。だが、それにしたって、いくら左右非対称がトレードマークの新古典主義の球場といえども、エベッツやフェンウェイのような「外野席が片側だけしかないといってもいい球場」は、近代では作られなくなっている。
資料:クッキーカッタースタジアム → 2010年8月21日、ボルチモアのカムデンヤーズは、セーフコのお手本になった「新古典主義建築のボールパーク」。80年代のクッキーカッター・スタジアムさながらの問題を抱える「日本のスタジアム」。 | Damejima's HARDBALL

では、なぜ
「かつてのボールパークには外野席がなかった」のか。
そう考えたことから、長い資料探しが始まった。


古いボールパークで「外野席が非常に狭い理由」については、これまで「古い時代のボールパークは、空き地の少ない都心に建てられていたために、周囲の道路によって制約された、限られた敷地面積にあわせて建設しなければならなかったため、球場の形状は、その多くが非常にいびつな形になった」と、説明されてきた。
このブログでも「古い球場の形がいびつで、特に外野席がいびつである理由」を、市街地の敷地の狭さだけから説明してきた。

だが、ブログ主は、20世紀初頭のMLBのボールパークで「新参の白人移民」が外野席に陣取って野球観戦するようになって直後のMLB史を考慮するようになってから、「古いボールパークで外野席が非常に狭い理由」についての考えが大きく変わった。

外野席の発明」の解明にはまだ途上の部分もあるが、成立のプロセスはほぼ明らかになったと思う。以下に記しておく。
(© damejima 以下、非公開)


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