July 15, 2008

今年のオールスターではイチローにホームラン競争に出て欲しいとの要望があったようだが、7月10日のオークランド戦で城島の尻拭いをさせられたのが原因でイチローは足の痛みを悪化させ、ファンの間で前々から期待感があったイチローのホームラン競争出場は幻となって消えてしまった。イチローの数々の大記録のかかった今年、まったく城島はどう責任をとるつもりなのか。


この試合は投手戦で、7回まで両軍とも無得点。8回の1死1、3塁で打席の回った城島の代打として、この日休養したイチローが打席に立った。スクイズ失敗の後、結果的には四球を選んで1死満塁になるのだが、後続は外野フライすら打てず、得点に結びつけることができなかった。その後シアトルは9回裏2アウトから同点ホームランを打たれ、延長の末、サヨナラ負けした。
よくある話?いや、断言しておく。全くもってそうではない。以下にこの日の馬鹿馬鹿しい経緯をもっと詳しく記録しておこう。

7回表ノーアウト1塁であまりにも打てない城島はバントを命じられたが、失敗してファーストファウルフライ。これが諸悪の始まりである。(もちろん接戦でなくともバント失敗でポップフライは失態である)

この選手の馬鹿さ加減、どういう言葉で表現したらいいか。
ちょうど1ヶ月前の6月11日トロント戦だが、ここでも城島は送りバントを失敗している。このとき城島は試合後なんと言ったか。「反省はしないといけないけど敗因にはならない」無反省にそう言ってのけたのである。それから1ヶ月。おそらくバント練習など全くせず、ただただ漫然と過ごしたのだろう。城島の怠惰なプレー姿勢は、この日の8回のくだらない代打とサヨナラ負けだけでなく、イチローの怪我の悪化を呼び込んでしまう。
バントは小さなプレーだから反省しなくてもいいとでも思っているのか。馬鹿なことを言うな。7月の城島の月間打率はオールスターまで22打数1安打、たったの.045しかないクセに大口を叩ける立場か。
6月11日の記事と城島コメントhttp://blog.livedoor.jp/damejima/archives/300521.html

さて試合に戻ろう。8回の1死1、2塁のチャンスで、6番城島に打席が回ってきた。次打者は打率.212のカイロ。ここでイチローが代打に送られたのだが、この代打、あまりにも奇妙すぎる。
ほんとうに久しぶりの休養日だったはずの3割打者イチローが、7月に1割すら打てない城島の尻拭いをさせられ、それもわざわざスクイズバントのために打席に立って、怪我を悪化させ、オールスターのホームラン競争を棒に振ったのである。

奇妙というからには理由がある。

まずイチローの代打起用だが、城島が一度打席に立ってからの代打スクイズである。こんな中途半端なことは日本でも滅多にみられない。初球がワイルドピッチで1死1、3塁になったせいで、それで急遽イチローが城島の1ボールのカウントを引き継いで打席に立ったのである。
この日イチローの名前は9:30にはDHとしてスタメン表に名前があったようだ。試合に出られないこともない状態だが、いちおう大事をとろう、という意味で変更になり、11:00にはスタメン表から消えていた。そういう大事な休養日だったのだが、城島の尻拭いのために引っ張り出されたのである。

結果からいうと1、3塁でベンチは、城島にタイムリーなど全く期待していなかった。期待したのはバントだが、バント成功すら城島には期待できないと判断したからこそ、イチローを代打起用した。イチローにも最初から決め打ちでバントを命じている。
城島にはバントすら無理というリグルマンの判断は、6月11日と、この試合の7回表の城島のバント失敗が元になっていることはいうまでもない。

この試合のあと、試合終盤に城島に代打が出されるケースは頻発しているが、まさに自業自得。バントを小さなプレーと小馬鹿にしている城島が自分の出場機会を失っていくのは自業自得だが、休養日のはずの先輩イチローに尻拭いまでさせ、怪我を悪化させてしまうとは、城島はどう責任をとるのか。

7月のイチローの月間打率は今年最高の.380である。普通に打ってもタイムリーなら大量点につながるし、犠牲フライはもちろん、内野ゴロでもイチローの足ならダブルプレーが防げて点になる可能性があるし、こういう緊迫した場面ではイチローの俊足で、相手内野手が打球処理を焦ってエラーすることも多々ある。
つまり言いたいのは、1死1、3塁でのベンチの選択肢がスクイズ決め打ち、などということは、イチローに限っては全くありえないということだ。イチローのプレーを見続けている人なら常識だろう。そもそもイチローにスクイズバントなど、滅多に見たことがない。プレーの選択肢が広い選手だから、わざわざ最初からアウトカウントを増やすと決まっている選択は馬鹿げているからだ。


この場面の城島の失態は単に打撃不振からではなく、小さなプレーを小馬鹿にして練習すらしない怠慢さにあるのだが、この失態を隠したいのか、この試合後、城島オタから果てしないほどの理不尽な言い訳が聞こえてきた。

まずは「イチローは城島の代打で出る前から足を痛めていただろう」というもの。
これについては以下のソースを参照してもらおう。イチローは城島の代打で足を痛めたことで、オールスターのホームラン競争を辞退したことが明言されている。これはイチローの通訳のケン・バロンが語った話であって、間違いない。

Ichiro turns down Home Run Derby
http://blog.seattletimes.nwsource.com/mariners/2008/07/ichiro_turns_down_home_run_der.html
Yes, Ichiro was indeed offered a chance to participate in next week's Home Run Derby at the All-Star Game at Yankee Stadium. He was approached earlier this week by MLB officials and said he'd get back to them on it. An MLB source revealed this, so I asked Ichiro -- through his interpreter, Ken Barron -- what was up.

"Yes, I was asked,'' he confirmed to me earlier today. "But because of my hamstring, I decided not to participate.''

That would be the hamstring he felt tightness in this week. Which caused him not to start that series finale in Oakland, though he entered the game as a pinch-hitter for Kenji Johjima in the eighth.


次にこの試合の敗戦の責任は、代打を出された城島のあとマスクをかぶって9回裏に2本のホームランを打たれたバークだ、という中傷。いつもの責任逃れに終始するいつもの城島オタの戯言は、あえなくこの2日後の7月12日に、いつものように笑いものになって終わった。
7月12日ロイヤルズ戦、4-3でリードして迎えた9回裏、城島はデヘスースにサヨナラ2ランを打たれたのである。どちらの試合も投手はモロー、全く似た試合展開。要は急造クローザーのモローが打たれた、それだけの話なのだ。
実際に、7月10日のモローは試合後「カウントを悪くしてしまったのが一番よくない。そうなると相手も次に何が来るのかわかってしまう。(ホームランを打たれた球は)両方とも、ほぼど真ん中」と自分のミスを認めている。
Dickey's beauty spoiled by bullpen
http://seattle.mariners.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080710&content_id=3108368&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
リグルマンも「この試合はホームランで負けたわけじゃない。チャンスが何回もあったのに、それを生かせなかったことがいけなかった。」と語っている。
リグルマンのいうチャンスを生かせない選手に7回、8回の城島が入っていないわけがない。リグルマンはあきらかに城島を打線のボトルネックと考えている。
http://seattlepi.nwsource.com/baseball/370367_mari11.html

また城島オタは「スクイズを失敗したイチローが悪いので、城島が悪いんじゃない」とまで言い出す始末だったが、この程度の戯言はとりあうまでもない。城島がまともにバントできるなら、そのまま城島がバントしておけばいいので、別にハムストリングのケアで休養しているイチローを使う理由はなにもない。


イチローがなぜホームラン競争に出るのをやめたか?
これでおわかりいただけただろう。城島のせいである。


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