June 04, 2009

ロブ・ジョンソンが素晴らしい強肩を2度にわたってみせてピンチを2度しのぎ、サヨナラ勝ちに結びつけた。
イチローが27試合連続安打達成し、チームは2連勝。めでたい。イチローの愛犬「一弓」がご主人様の記録達成を見るためにスタジアムにやってくる日はまだまだ先のことになるが、来週から始まる遠征も楽しみだ。

http://seattle.mariners.mlb.com/media/video.jsp?content_id=4862585
http://seattle.mariners.mlb.com/media/video.jsp?content_id=4861881

勝ち投手は、LAA第3戦でサヨナラを喫したアーズマ。疲労から2日の休養をもらったようだが、これで自信を取り戻してくれることだろう。
それにしても、逆転2ランを打っていながら、9回裏1死3塁でイチロー、ブラニヤンと、2人も続けて敬遠の後でベルトレ勝負とは、この打順はなかなか面白い。ベルトレも試合後のインタビューで苦笑いしていたようだ。
Baltimore vs. Seattle - June 3, 2009 | MLB.com: Gameday

最初の場面は6回。

ベルトレの逆転2ランで1点リードをもらいつつ、それなりに好投していたバルガスだったが、週間MVPをとったばかりの好調スコットにタイムリー・ツーベースを打たれて同点にされ、なおも2死2,3塁。
ここで投手が変わり、バルガスはあとアウト2つというところで惜しくもQSを逃したが、ERAは1.93。あのグレインキー並みの数字をキープしているが、この素晴らしい数字を作った捕手はやはりロブ・ジョンソンである。
この一打同点のピンチで、ロブ・ジョンソンがサードランナーのハフをピックオフで刺した。いわゆる矢のような送球というやつ。ロブ・ジョンソンの強肩が再逆転のピンチを救った。
http://seattle.mariners.mlb.com/media/video.jsp?content_id=4862585

May 3 OAK W 8-7 2回1/3自責点0 ジョンソン(延長15回)
May 8 @MIN  L 11-0 1回1/3自責点0 城島
May 12 @TEX L 7-1 5回自責点1   ジョンソン
May 17 BOS  W 3-2 5回1/3自責点1  ジョンソン
May 22 SF   W 2-1 7回自責点1   ジョンソン QS
May 29 @LAA W 5-2 6回1/3自責点2 ジョンソン QS
Jun 3  BAL   W 3-2 5回自責点2   ジョンソン

ジョンソン 33回自責点7  ERA 1.91
城島    1回1/3自責点0 ERA 0.00
Jason Vargas Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN


二度目の場面は同点で迎えた9回表。

クローザーのアーズマが先頭ハフにシングルを打たれ、無死1塁。ここで打席は巧打者モーラ。3−1の厳しいカウントになって、ランナーのハフがスタートを切る。エンドランだ。打者モーラはファウルで、フルカウント。
ここから1塁ランナーのハフは全球スタートを切る。このきつい展開の中で、6球目でバッターのモーラが三振、ロブ・ジョンソンがセカンドに送球し、走者ハフをゆとりをもって刺し、三振ゲッツーでピンチを切り抜けた。
http://seattle.mariners.mlb.com/media/video.jsp?content_id=4861881


今日投げた投手たちは、ベダードやウオッシュバーンのようなERA3点台の安定感のある投手ではなく、9回のアーズマも、LAA戦サヨナラ負けの影響が残っているのか、多少球は上ずっていた。
それだけに、この2つのピンチをロブ・ジョンソンの肩で余計な失点無しに抑えたことは非常に大きく、9回裏のサヨナラ劇の裏の主役はロブ・ジョンソンだったといえる。



ただ、勘違いしてはならないことが、ひとつある。

それは「牽制死、盗塁阻止は、よくも悪くもやはり、たかがひとつのアウトにすぎない」ということだ。

今日のようなクロスゲームなら、ロブ・ジョンソンの2つのアウトは価値がある。たしかに、キャッチャーの肩がメンタル面の弱いシアトルのブルペン投手の気分を楽にして、ゲームを締まったものにしていく効果はある。だが、もしそのアウトがなくとも、投手は打者を抑えることができたかもしれないし、野手のファインプレーでチェンジにできたかもしれない。

そもそもシーズンで捕手の肩でとれるアウトなど、数はしれている。
そんなことのために先発投手に慣れないクイックモーションを強要して調子を狂わせるくらいなら、毎試合5失点しているダメ捕手の失点そのものを減らすために、クビにしたほうがずっと早い。




もしどのゲームでも5失点してしまうダメ捕手城島が、今日のゲームの先発捕手だったとしたら?

コネ捕手城島はロブ・ジョンソンと比べ、常に失点が2点以上多いダメ捕手である。今日のゲームの最終回は、同点ではなく、いつものランナーが出た後の単調リードで、2点以上負けていたはずだ。
2点以上リードされた終盤ともなれば、打撃面では、いくらワカマツがバントが好きでも、細かいバッティングやバントを打者に要求できっこない。これが城島が捕手に復帰した5月に突然シアトルの打撃が2008シーズンのような粗い馬鹿バッティングに戻ったメインの理由だ。
また投手起用でも、アーズマやケリーなど登板させられるわけがない。それどころか、登板するのは並以下のブルペンか敗戦処理投手になるから、2点リードされるどころか、終盤さらに失点し、もっと酷い惨敗スコアだった可能性は高い。
仮に1つや2つ牽制や盗塁阻止でアウトにした程度では、城島が先発するゲームの場合は惨敗ゲームにしかならない。勝てるわけがない。

肩の強さが本当の意味で活かせるのは、ロブ・ジョンソンがやっているようなクロスゲームだ。締まった展開でないと意味がない。グダグダな大量失点ゲームしかできいない城島の場合、肩などなんの意味もなさない。


また、この期に及んで打者としての城島に期待する野球音痴の馬鹿がいまだに存在するようだが、このダメ打者にして、どんなゲームでもヒトより2点失点するダメ捕手でもある城島を、打撃面での理由で先発で使うなど、とんでもない。ありえない。
ダメ打者城島の打撃がメジャーで長打を量産できる代物ではないことなど、この3年でとっくに証明された。
また、四球を選んだりシングルヒットを重ねることで、高いOBP(出塁率)でチームに貢献できるタイプでもないことくらい、とうの昔に、NPB時代に既に証明は済んでいる。
城島が盗塁を数多く刺したといわれる2007年、このダメ打者がシーズンにいくつ併殺打を打ったか?ア・リーグ最多クラスの20を越える大量の併殺打を打って、40以上のアウトを量産したのだ。30や40、盗塁を阻止したところで、帳尻すらあわない。それに他の捕手との差など、数える程度の差しかない。


控え捕手の出るゲームを除いた100ゲームで、「城島が毎試合絶対に2点ずつ打点を挙げられる。100本ホームランを打てる」とでもいうのならともかく、毎試合ヒトより2点ずつ多く失点するようなコネ捕手をゲームに出す必然性など、最初からどこにもない。
それどころか、このダメプレーヤーをゲームに出さないことでチームが「あらかじめ約束された失点」を大きく減らすことが、シーズンを「普通に」戦える第一歩だ。

この先、こんな捕手を正捕手に復帰させるようでは、万年最下位、永久Bクラスは確定してしまうのである。




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